30MM戦記・11話

潜水母艦の格納庫で新機体の整備を手伝っている「」の前にジョーンズが現れた

ジョーンズ「あれ?ラビオットのヘッドパーツは使わないの?」

「」「いやーアルト顔じゃないとなんか違和感がありまして」

ジョーンズ「趣味に生きてるねえー「」君」

「」「そうだジョーンズさん アンノウン機の背中についてた餓蝕砲って2つでしたよね?」

ジョーンズ「ん?ああ 2門のうち1つは研究用に取り外したよ」

ジョーンズ「残った方は戦闘で邪魔にならないようにちょっと形状を最適化しておいた」

「」「ありがたい・・・」

ジョーンズ「そうそう「」君 本作戦についての説明があるからブリーフィングルームに

来てねー」


「」は機体の調整をいったん中止してブリーフィングルームへ移動した

ジョーンズ「「」君には折り入って頼みたい事があってさ」

ジョーンズ「我々”砂漠の要塞”が正面から敵部隊と交戦するから」

ジョーンズ「「」君には本隊を離れ 秘密の地下通路を通りFN基地に潜入」

ジョーンズ「FN基地のメイン動力炉を停止もしくは破壊してもらいたい」

「」「俺一人でですか?!おいおいおい死ぬわ俺」

ジョーンズ「一人じゃないよー案内人のFN基地兵士と…「」君の部隊からもう1人で計3人」

「」「・・・」


1.やります

2.力量不足を理由に辞退する

dice1d2=1 (1)


「」「了解しました」

ジョーンズ「え?即答?かなり危険な任務だよ?」

「」「俺が辞退すれば少年に任務をやらせるつもりでしょジョーンズさん」

「」「少年は俺より強いですがまだ子供です 危険な任務は大人の俺が請け負います」

ジョーンズ「・・・俺も未来ある子供には死んでほしくない ありがとう「」君」

「」「なんか任務受けたら死ぬみたいな流れになってません?」

ジョーンズ「あははは!「」君なら大丈夫だよー「」君の腕と悪運の強さは俺が保証する」

ジョーンズ「危険な任務だけど「」君ならやり遂げられると信じているよ」


ミーティングが終わり再び格納庫へやってきた「」

格納庫には少年と”砂漠の要塞”の部隊長ケイパが話し合っていた


「」「何か少年が粗相を?」

ケイパ「いや ネイス君(少年の名前)に私の昔話をしていただけなんだ」

少年「ケイパさんも僕と同じである日突然機体に乗って戦ったようなんです」

「」「ほほう?ケイパさんその昔話を俺も聞かせてもらっていいですか?」


ケイパ「もちろん 私は元はパイロットではなくて”背広組”だったんだ」

「」「背広組…交渉や情報収集が主な部署の人が なんでまたパイロットを…?」

ケイパ「2年前__アルトの陸戦特化機体の完成式典がF-ID基地で開催される事になったんだけど…出席する予定だった私の上官が体調を崩されてしまってね 」

ケイパ「急遽私が代理で出席したんだが…その式典の最中 バイロン軍がF-ID基地を襲撃…

式典の会場に小型ミサイルが着弾した」

ケイパ「運よく無傷だった私はすぐさま周囲を確認したが動いている者は…私だけだった」

ケイパ「私は無我夢中で目の前の陸戦アルトに乗り込み…襲撃してきた敵ポルタノヴァ3機を撃墜したんだ」

「」「初乗りで3機撃墜…天性のセンスってやつですね」

ケイパ「その戦果を聞いたFI基地司令のファーグ中将に強引にパイロットに転向させられてね…激戦地ばかりに派遣され 気が付けば連邦軍最強のパイロットなんて呼ばれてる」

「」「あー…”ジャッジ・オブ・アナル”に目を付けられるなんて災難でしたね」

ケイパ「他人事じゃないかもしれないよ? 君も目を付けられている」

「」「冗談ですよね?!」

ケイパ「ふふどうだろう?…っとそろそろ戻らないとふたりとも健闘を祈る」

少年「えっ…ジャッジオブ・・・え?!」


その後「」は格納庫の隅にある休憩室へ向かい待機していた同僚へ話しかけた

「」「同僚~俺と一緒に死ね」

同僚「いやお前一人で死ねや」

「」「言い方が悪かった…実はかくかくしかじか・・・」

同僚「・・・潜入任務で俺らの部隊から「」ともう一人出せと」

「」「捕虜のDやまだ子供の少年は連れて行けないだろ?」

同僚「選択の余地ねえじゃねえか…まあいいけどよ」

「」「ヨシ!そうと決まれば出撃だ!」

同僚「おうよ!」



「」が乗機のコクピットを開けるとキャッツが座席で寝ていた


「」「お休みキャッツ!ちょっとそこどいてーほらほら」

キャッツ{…この機体はぬにとって家みたいなものなんぬ}

キャッツ{壊されたら困るから力を貸してやるんぬ}


キャッツはそう言って座席の下の箱に入っていった

「」「あーもー出てこーい…ってもう降ろしてる時間がない」

「」「座席の下なら邪魔にならない…か?キャッツ!戦闘中に出てくるなよー」

渋々「」はキャッツを乗せて出撃した


「」と同僚は本隊から離れ秘密の地下通路を知る案内人が待つ地点へ向かっていた

その途中、「」の通信端末に連絡が入り「」が応答すると…

黒「やあ軍人さん、俺の送った機体はどうだ?」

相手は犯罪組織・グルトニーの黒(ヘイ)だった


「」「今乗ってるがなかなかいいぞ」

黒「それはよかった、贈った甲斐がある」

「」「…それで要件はなんだ?今ちょっと取り込み中なんだが」

黒「ああ知ってる、こちらの予測通りだ、手短に話す」

黒「これから会う相手を憐れむな、以上だ」

そう言うと黒は通信を切った


「」「んん?これから会う奴を憐れむなってどういう事…?」


黒の通信から数分後、「」は案内人の待つ地点へ到着した

「」「あんたが案内人のFN基地兵士?」

案内人「マッサと申しもす」

「」「はじめまして俺は「」隣のこいつは同僚のキール」

同僚「FN基地の奴らは全滅したって聞いてたけど生き残りが居たんだな」

マッサ「FN基地が陥落した時…おいは所用で基地におらんかったでごわす

おいは戦うべき時に戦えんかった…あの世におる仲間に顔向けできんごつ…」

「」「・・・」

1~2.…胸中お察しします

3.チェストォォ!!!!!

dice1d3=1 (1)


「」「…胸中お察しします」

「」はごく普通の対応をした、してしまった


マッサ「おいを腰抜けの尻小姓と申したか」

「」「え?俺はそんな事一言も__」

マッサ「そういう目をした!!!!!!!!」

「」の機体はチェスト両断され爆散した

===============

案内人マッサとの会話からリスタートします


黒の通信から数分後、「」は案内人の待つ地点へ到着した

「」「あんたが案内人のFN基地兵士?」

案内人「マッサと申しもす」

「」「はじめまして俺は「」隣のこいつは同僚のキール」

同僚「FN基地の奴らは全滅したって聞いてたけど生き残りが居たんだな」

マッサ「FN基地が陥落した時…おいは所用で基地におらんかったでごわす

おいは戦うべき時に戦えんかった…あの世におる仲間に顔向けできんごつ…」

「」(そういえば黒が憐れむなとか言ってたっけ…)


1.チェストォォ!!!!!

dice1d1=1 (1)


「」「チェストォォ!!!!!」

「」は案内人のマッサをはり倒した


同僚「何やってんだ「」?!」

「」「喝を入れ申した」

同僚「いやいやいや喝ってお前…」

マッサ「「」どん感謝しもす!!おいは寝ぼちょった!!!」

マッサ「後悔する暇なんてなか!敵ば粉砕するんが弔いごつ!!」

「」「左様」

同僚「左様って・・・」

「」は接触回線で同僚だけに話しかけた

「」「…FN基地の兵士は同情や憐れんだりするとヤバイらしい」

同僚「ああ…そういう事…確かにヤバそうだわこりゃ」


巧妙に隠された入り口から「」たちは地下通路へ

マッサ「この地下通路には3つの侵入者撃退装置がありもす」

「」「解除できないの?」

マッサ「解除の必要はなか!突破できぬ兵は切腹!」

「」「わぁ~ばんぞ…勇猛スタイル~!」

同僚「すご~い~しびれる~!」


マッサ「見えてきもした!あれが第一の撃退装置にごつ」

「」「ゲームでよくある装置!ゲームでよくある装置じゃないか!」

同僚「どうやって通るんだよこれ」

マッサ「一定間隔で高圧電流が止まるでごわす その時に通ればよか」

同僚「一定間隔で電流止まったら侵入者入れるよな?この装置意味なくね?」


*ここから「」たちは3つの撃退装置を突破してメイン動力炉に向かいます

「」のHP:700

撃退装置に引っ掛かった場合はダメージ判定を行います


「」「俺この装置を突破するプロだから先に行くぜ!」

撃退装置に向かって走り出した「」は・・・

1.突破!

2.突破!

3.突破!

4.あっ…

dice1d4=2 (2)


「」は無事に撃退装置を突破した

マッサ「「」どんに続くでごわす!」

同僚「俺もやるの?これ…」

「」「あ!ちょっと待って停止スイッチ見つけた」

同僚「でかした!」

マッサ「臆したかキールどん!(同僚の名前)」

同僚「連邦軍の基地なんだから俺ら侵入者じゃねえしフリーパスでいいだろ」

マッサ「むうう…言われてみればそうでごわす」

同僚「という訳で「」 残り2つある撃退装置の解除もよろしく」

「」「了解 光の速さで装置を解除するぜ!」


マッサ「2つ目の撃退装置が見えてきもした!」

「」「今度の撃退装置は上下に動くタイプのやつか」

同僚「なあ「」この装置設置するより隔壁とか設置した方がよくね?」

「」「それじゃ突破できないでしょッッッ!」


撃退装置に向かって走り出した「」は・・・

1.突破!

2.あっ…

3.突破!

dice1d3=2 (2)


「」「ぐああああああ!!!!」

「」は撃退装置に引っ掛かった

同僚「生きてるか~「」ー」

「」「い”ぎ”でる”よ”ぉ”ぉ”」

マッサ「あの高圧電流受けて生きちょるとは「」どんはウナギでごわすか?!」

「」は

dice1d100=86 (86)のダメージを受けた


「」の残りHP:614

マッサ「あれが最後の撃退装置でごわす!」

「」「わぁ・・・撃退装置のよくばりセット・・・」

同僚「殺意たっけー 突破のプロ「」任せたぜ」

「」「ちきしょう!やってやるぜ!」


撃退装置に向かって走り出した「」は・・・

1.突破!

2.あっ…

dice1d2=1 (1)


「」は無事に撃退装置を突破した

「」「うおおおっしゃあああ!!!」

「」「どう?見た?俺のナイスジャンプ!?」

同僚「さすがプロだな~やるぅ!」

マッサ「よかジャンプじゃ!「」どん!」


撃退装置を突破し動力炉へ急ぐ「」部隊


一方その頃…

地上の本隊はFN基地の敵部隊と交戦を開始した

ーFN基地・周辺ー

”砂漠の要塞”の部隊長ケイパは少年とDを引き連れ戦場を駆けていた


ケイパ「二人ともいい動きだ その調子で私について来てほしい」

少年「はい!」

D「了解した」

ケイパの動きについていく少年とDを見た他の隊員は驚愕していた

モブ1「ジョーンズ副隊長!あの二人は一体何者なんですか?!」

モブ2「ケイパ隊長についていけるなんて…っ」

ジョーンズ「あー熱気に当てられて突撃しないようにねー死ぬよ」


ーFN基地・地下・動力炉前ー

撃退装置を突破した「」たちは

FN基地のメイン動力炉に辿り着いた

同僚「お 開けた場所に出たなーあれが動力炉か?」

「」「開けた場所?同僚 マッサ殿 戦闘準備だ」

同僚「は?なんで?」

「」「長い通路の後に広い場所があったら__絶対に敵が待ち構えている!」

同僚「そんなゲームじゃあるま__」

マッサ「?!何か動いちょる!!」

同僚「いるのかよ!」


「」たちが近づいて確認すると…動いていた物体は____

スクラップに埋もれた欠損だらけの機体だった


同僚「驚かせやがって…バイロンはここを残骸置き場にしてたのか?」

「」「一応反応はあるけど…こいつはもう戦える状態じゃないな」

マッサ「四肢が不具かなど関係なか!敵ば見つけたら即チェストごつ!」

マッサは大剣を振りかぶった

戦闘不能の敵機を攻撃しようとするマッサを止めようか「」が迷っていた時だった

__キャッツが「」に警告を発した


キャッツ{今すぐ離れるんぬ!!アレはっ”餓蝕”(ガショク)機体なんぬ!!!}

「」「___?!マッサ!そいつから離れろ!」

同僚「うおっ?!!」

「」は同僚の機体を掴みながら欠損機体から急いで距離を取った


マッサ「チェストォッッ!!!!!!!!」

マッサは「」の言葉を無視して欠損機体に大剣を振り下ろした

その時___欠損機体の色が突如赤黒く変色した


盾で防ごうとすれば盾ごと両断するFN基地部隊必殺の”チェスト”

防御不能の超重斬撃を____欠損機体は片手で止めた

マッサ「おいのチェストが!?どうなっちょる?!」

欠損機体は大剣ごとマッサを持ち上げ___

スクラップに埋もれていた”歪手”でマッサを両断した


*これよりHP制の戦闘を開始します

ダメージは盾で防ぐ/受け流し・回避しても食らいます

HP=命運ポイントみたいなもので0になるまで大丈夫だけど尽きるとヤバイ数値


今回は短期決戦の2ターン決着

2ターンで両者ともHPが残っている場合は「」の負けとします

この戦闘の勝敗によってルートが分岐します


「」:機体HP614

(HP700からトラップダメージ分マイナスした値)


ー「」の攻撃パターンー

1ターン目・dice1d1-1=

2ターン目・dice1d500+200=

3ターン目・dice1d500+300=

     VS

敵・欠損機体(餓蝕):HP1000

ー敵の攻撃パターンー

1ターン目・dice1d200+150=

2ターン目・dice1d300+200=


*「」のみ3ターン目がありますが

「」の1ターン目は確定0ダメージなので仕様です


ー勝利条件ー

敵機のHPを0にする

ー敗北条件ー

「」のHPが0になる

3ターン以内に敵機のHPを0にできなかった

・・・・・・・・・

同僚「おいおいおい…あんな簡素な手で大剣砕きやがったぞ…」

「」「青い腕の方も切れ味すごいね…」

同僚「ああ  つってもアイツをやらねえと動力炉止めらんねえし」

「」/同僚「やるか!」


1ターン目:「」

「」と同僚は接近する敵機に向けてビームとショットガンで攻撃を行った

しかし…まるで見えない壁があるかのように攻撃が遮断されてしまった

同僚「どうなってんだ?!ビームシールドかっ?」

キャッツ{餓蝕粒子を機体周囲に纏ってるから撃っても無駄なんぬ}

「」「え?じゃあどうやって倒すの?」

キャッツ{今からぬが近接武器に安定化した餓蝕粒子をほんの少し流し込むんぬ}

キャッツ{これで近接武器は敵機が纏っている餓蝕粒子の影響を受けなくなるんぬ}

「」「えーつまりあのゲテモノ機体と接近戦しろって事ね!ヤダー!!!!」

同僚「さっきから何一人でブツブツ言ってんだ「」!来るぞ!」


*キャッツの言葉は普通の人にはニャーとしか聞こえません

「」は

dice1d1-1=1 (0)のダメージを敵機に与えた


1ターン目:敵機

キャッツ{敵機の胸にある赤い筒を狙うんぬ}

キャッツ{あの筒に貯蔵した餓蝕粒子を使ってるっぽいんぬ 破壊すれば餓蝕粒子を

使えなくなるんぬ}

それを聞いた「」は背部にマウントしていたシザーソードを手に取り敵機に向かっていった


「」「食らえやぁー!!!」

敵機は蜘蛛のような俊敏な動きで斬撃を躱し「」を薙ぎ払うべく歪手を繰り出す

「」「生身じゃできない動きは俺だってやれるぜ!」

機体の上半身だけを回転させて「」は歪手を躱した


「」は

dice1d200+150=184 (334)のダメージを受けた


2ターン目:「」

「」の残りHP:280


「」「なんか俺ばっかり攻撃されてる気がするんですけど!」

キャッツ{この機体の餓蝕粒子に引き寄せられてるんぬ}

「」「あんなゲテモノより奇麗なお姉さん引き寄せて!」


敵機に

dice1d200+150=102 (252)のダメージ

2ターン目:敵機その1

敵機の残りHP:748


「」は迫りくる敵機に2刀モードで対峙

「」「動きが読みにくい…っけど 青い腕がある右側に気を付けていれば!」

先程と同じように「」は左手に持つシザーソードで敵機の動きを誘導しようとしたが

敵機は「」の懐に入らず 左の黒い腕で突きを繰り出す

突きを食らった「」の機体は数十M程吹っ飛び転倒

転倒した「」が立ち上がる暇なく敵機の追撃が「」を襲う


その時、敵機の顔面に同僚のショットガンが炸裂、餓蝕粒子に阻まれ敵機は無傷だったが

ショットガンの弾丸と餓蝕粒子の衝突により生じた空間のゆがみにより

視界不良の敵機は「」を捉え損ない歪手は空を切った


同僚「刺激的なショットガンのカーテンをくれてやる!」

「」「ッッ!!同僚ナイスフォロー!!」

「」は

dice1d300+200=255 (455)のダメージを受けた


*「」のHP0

餓 蝕ルートへ進みます


敵機と距離を取った「」はキャッツに話しかけた

「」「なあキャッツ 1つ聞きたいんだけど」

「」「青い腕はマッサを両断したけど さっき俺が食らった黒い腕パンチじゃあ

腹に穴が開かなかった…敵の青い腕と黒い腕…違いって何?」


キャッツ{見た感じだと青い腕以外は普通の機体パーツなんぬ}

キャッツ{青い腕は餓蝕粒子を染み込みやすくした特注品だと思うんぬ}

「」「なるほど特注品か…」

「」「一か八か賭けに出る すまんが外れたら俺と一緒にあの世行きキャッツ!」

キャッツ{その時は末代まで祟るんぬ…ぬぁ「」に子孫いないんぬ…」


「」は両手に持ったシザーソードを敵機に向かって投擲した



「」の眼前には投擲されたシザーソードを搔い潜った敵機

振り上げられた歪手を躱す手段は___「」には無い

__元より躱すつもりなど


「」「読みが当たってよかったぜ」

「」は敵機の腕を餓蝕砲をもって止めた

如何に俊敏な動きができようと空中ではそれを発揮する事はできない

「」はナイフで敵機を切り裂いた


「」「餓蝕粒子の多さで硬さや切れ味が変わるんなら…」

「」「青い腕と同じく特注品の餓蝕砲なら耐えられるんじゃないか?ってな」


「」の攻撃で貯蔵ポッドを損傷した敵機だったが___

「」「ウソォ!?立ち上がった?!」

キャッツ{完全に破壊できなかったんぬ 敵が動かなくなるまで逃げるんぬ}

「」「すまん機体が限界だ逃げ切れない…」

キャッツ{・・・「」 このまま死ぬ?}

「」「死にたくねえ」

キャッツ{・・・死より恐ろしい状態になるかもしれない・・・それでも生きたいんぬ?}

「」「ああ__生きたい 死ぬより生きてる方が楽しいからな」

キャッツ{パイロットの意志を確認これより餓蝕の”召喚”を実行___

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その場で立ち尽くす「」を敵機の歪手が切り裂いた

___はずだった

そこには何もなく、本来あるべき「」の機体は____敵機の背後にいた

「」は敵機の歪手をまるでバターを切るように手刀で切断する

歪手を切断された直後、敵機は足で「」を蹴り飛ばそうとするが

「」に躱され逆に蹴り飛ばされてしまう

歪手の切り裂きから始まり「」の蹴りで幕を閉じた

両者の間隙を縫う攻防

____この間わずか2秒の出来事であった


立ち尽くす「」と倒れ動かぬ敵機

時が止まったような空間に同僚の声が響く

同僚「おい「」!聞こえるか!返事をしろ!」

「」「____え?何?」

同僚「それはこっちのセリフだっつの「」の機体が黒くなったと思ったら

敵が吹っ飛んだと思ったら「」機体が元の色になってるわで…」

「」「俺にも分からん…」


同僚「…っと話は後だな どうやら敵さんはまだヤル気みたいだぜ」

よろよろと力なく移動する敵機

その先には・・・薄汚れた剣が落ちていた

敵機は剣を掴むと背中の2本の足だけで立ち剣を構えた

同僚「あのザマなら一発で仕舞だな」

敵機に狙いを定める同僚を「」は無言で制止した

多脚の利点を捨てた2脚立ちに剣を握るには不向きなアーム

その姿は滑稽だった

だが…その姿に人間の意地と軍人の矜持を見た「」は

シザーソードの片刃を拾い上げ、構えた

・・・・・・・・・・・

敵機と「」の間には言葉はなかった

振るう一太刀に己の全てを込めて___

落下した剣の乾いた音が

男たちの戦いに終わりを告げた


同僚に周囲の警戒を頼み「」は倒した敵機を調べていた


同僚「なあ「」 さっき俺が撃とうとした時なんで止めたんだ?」

「」「同僚があのまま撃ってたらこいつは ただの哀れな実験動物のまま死んでた」


敵機のコクピットは「」の斬撃によりひどく損傷していたが敵パイロットの亡骸には

頭蓋を含めた全身に無数の配線が繋がれている事が確認できた


「」「俺は…こいつを一人の男として死なせてやりたかった ただそれだけさ」


敵機の調査を終えた「」たちはマッサの機体の元へ向かった


同僚「短い付き合いだったけどよ…楽しかったぜマッサ」

「」「安らかに眠ってくれ」


「」と同僚はマッサに黙祷を捧げた

と、その時___

1.何も起きない

2.?!

3.?!!!!!!???!!!!

dice1d3=1 (1)


短い黙祷の後「」と同僚は動力炉を操作し機能を停止させた


「」「これで基地の防衛機能は無効化できた あとは地上の本隊次第だな」

同僚「本隊には連邦最強部隊の”砂漠の要塞”がいるし楽勝だろ」

・・・・・・・・・

「」たちが動力炉を止めた事によりFN基地の防衛設備は機能を停止

籠城していたバイロン軍に動揺が走る

バイロン兵1「こんな時にエネルギー供給停止!?勘弁してくれ…っ!」

バイロン兵2「シールドが消えた?!どうなってるんだ?!」


少年「「」さんが動力炉を止めてくれたんだ!」

ケイパ「ではこちらも動くとしようか ジョーンズ!突撃して敵の布陣に穴を開けてくれ」

ジョーンズ「ようやく出番かー 俺が先陣を切る 装甲部隊は俺に続け」


電磁シールドを展開したジョーンズと装甲部隊が敵の攻撃を物ともせず突撃

敵の布陣に穴(みち)を開けた

その”開かれた道”を”要塞の主”が突き進む

縦横無尽に戦場を駆ける”要塞の主”と”鉄壁の城壁”

そして___


バイロン指揮官「何をしている!砲撃しろ!」

バイロン兵3「しかし今砲撃すれば味方にも被害が…」

バイロン指揮官「構わん!砲撃しなくとも下の連中は連邦にやられる!命令だ!やれ!」

バイロン兵3「…っ砲撃を開始します」

バイロン指揮官「・・・どうした?!はや___」

砲撃手はコクピットを撃ち抜かれていたがバイロン指揮官がそれを知る事は無かった

ルトー「各機 砲台を最優先で破壊せよ 以上」

・・・・・・・・・

基地の防衛機能を停止されたバイロン軍に勝機は無く残存部隊は撤退

連邦軍は”砂漠の要塞”と「」部隊の活躍によりFN基地を奪還した




ーFN基地・周辺ー

連邦の追撃部隊に苦戦するバイロンの撤退部隊だったが___

団長「はぁ~その程度の腕じゃぁさあ…気晴らしにもならないんだけど」

撤退兵「助けて頂きありがとうございます」

団長「いいのいいの!…ところで確認なんだけど…もしかして…FN陥落(おち)た?」

撤退兵「…基地の動力炉が突如停止した上 相手はあの”砂漠の要塞”…善戦虚しく」

団長「__は?動力炉には”アレ”がいたのに停止?!・・・ああああ!まさか!」

ザンフォグ「団長の”お気に入り(餓蝕機)”すっかり連邦のコマになっちまいやしたね」


ガハハと笑うザンフォグの笑い声が響く中団長はポツリと独り言をつぶやいた

団長「__計画の修正が必要か」



FN基地奪還の功績により「」・同僚・少年には3日間の特別休暇が与えられ

「」たちはFI基地近くの町で休息を取る事にした


ーFN基地・格納庫ー

休暇の前日、「」はFN基地攻略前まで乗っていたアルトの前で整備兵を待っていた

整備兵「あっいたいた!おーい「」ー!お前が乗ってたアルトだけどよ」

整備兵「一応修理はしたが…もう乗らないんだったらバラして共有の保守パーツにして

いいか?」

「」「機体は”リサイクル”したい」

そういって「」は整備兵のポケットに”お気持ち”を入れた

整備兵「…”リサイクル”先は?」

「」「シゲじいさんの工房 明日の午前中に届けてくれ」


==============================

*リサイクル

ここで言う”リサイクル”とは機体及びパーツの横流しを意味する隠語である

横流し品は主に町の自警団や傭兵、ならず者に渡る

自警団や傭兵の機体は有事の際の戦力になる為連邦軍は表向き、横流しパーツを

使用しないよう注意勧告をしているが積極的な取り締まりは行っていない


民生品は軍の物と比べ価格は高く・性能は低く・耐久性が劣ると3重苦

唯一の利点は軍の正式な依頼を受ける事ができる事

もっとも・・・民生品のシリアルプレートを削り取り軍の横流しパーツに取付け

合法パーツにする方が安価で性能も高いので

民生品のシリアルプレートを専門に扱う業者が居る始末である

==============================


「」(新しい機体は気軽に乗り回せないからな)

「」(もしその辺に停めててパクられたら…ジョーンズさんに殺される)

整備兵「へーへー明日の朝にはシゲさんとこに届くよう調整しとくよ」

「」「サンキュー」

・・・・・・・・・

「」「シゲじいさんの依頼を受けた時なんかに また乗らせてもらうぜ相棒」

そう言って「」は以前乗っていたアルトに右手の甲をコツンと当てた


翌日、「」・同僚・少年・少女・Dの5人は町へと向かっていた

同僚「俺はとりま病院行って小隊長の見舞いだけどよ「」は休暇はどう過ごすんだ?」

少年・少女・Dの乗った車を運転している同僚がロイロイに乗っている「」に通信端末で

話しかける


「」「ゲームやったりシゲじいさんの機械いじり手伝ったり…のんびり休暇を満喫するさ」

少年「休暇と言えば「」さんが僕とローネに出会ったのも休暇中でしたよね」

「」「少年たちを俺の家に招待したらバイロンが町に現れて…あの時は休暇が潰れたなあ」

同僚「じゃあその休暇ん時みたいに今回もバイロンが襲ってきたりしてな」

「」「それはないと思うぞ 連邦軍もバイロン軍も今は動けない」


「」「連邦軍は遊撃部隊・・・”FJ基地の航空戦力の半数”と”FN基地の突破力”を失った」

「」「バイロン軍は”連邦のFI基地とFM基地襲撃で消耗した主戦力”と”新兵器(餓蝕機体)”」

「」「つまり連邦軍は遊撃部隊が機能してないが バイロン軍は主力部隊が消耗してる」

「」「お互いこの状態で打って出て失敗すれば形勢が一気に不利になる」

「」「…となれば様子見したくなるのが人間だ」


同僚「なるほどなーって事は今回の休暇は安心か?」

「」「休暇が終わった後も半年ぐらいは小競り合いしか起きないんじゃないかと俺は踏んでるぞ」

「」「暇になったら前みたいにパトロールの最中に抜け出してサボったりシゲじいの依頼

受けたりしようぜ同僚」

同僚「おういいぜ あーほんと平和が一番だよなぁ」

つかの間の平穏

いずれ両軍の傷が癒えれば再度戦火は拡大するだろう

それでも「」は仲間と共に

楽観的だが強かに日々を過ごす___


___30MM戦記・第三部「奪還せよ!FN基地」・完



遊撃部隊の大半を失ったがFN基地を奪還し、勢力圏を取り戻した連邦軍

連邦軍の遊撃部隊を機能不全に追い込んだが、新兵器を奪われ主力部隊の消耗が激しい

バイロン軍

両者のにらみ合いは少なくとも半年は続くだろう

____この時、両軍の誰もがそう考えていた

?「時は満ちた__

___神に終焉を、人に真の自由を___」


次回30MM戦記・第四部「混迷」


最後に生存特典を選択します

生存特典のカスタムは何にしますか?

1.新たな武装が欲しい

2.装甲強化したい

3.スラスター増設

4.???

dice1d4=3 (3)


スラスターの強化を申請しました