30MM戦記15話 Buriedエピソード「黒の幕引き」

最後にマクシオン軍・総皇ヘイロの結末が分かるエピソード

見なくても物語的には大丈夫です


物語の閉めが血生臭くて暗くなっても大丈夫な人だけ見てね


ー???ー

会食を終えたヘイロは、強固なセキュリティーと優秀な私兵に守られた屋敷に戻り

書斎で部下の報告書に一通り目を通していた

ヘイロ「‥‥神であったバイロンが消滅した今、俺の未来予知に不確定要素はない」

ヘイロ「しかし、なぜか未来予知にノイズが入る、予知自体は外れないにしても、不可解だ」

ヘイロ「‥‥もうこんな時間か、今日はもう寝るとしよう」



ヘイロは仕事を切り上げ寝室へと向かった

寝室へ入り扉を閉めたヘイロに、居るはずのない”それ”が声を掛けた

?「寝室の棚にズラっと上等な酒を並べてるなんて まったく羨ましいぜ」

ヘイロ「‥‥なぜ、ここにいる、軍人さん」

?「お前も飲むか?シャンパンは俺が飲んじまったから残ってるのは___」

ヘイロ「何を、しに来た」

机に置かれていた空のグラスに真っ赤なワインを注ぎながら、男は言った

?「スリーポイントシュートをやる前・・・俺は機体から飛び降りた衝撃で少しの間気絶していた」

?「ふと思ったのさ 未来予知ができるお前はあの時…」

?「気絶している俺の懐から銃を取り出し 細工をしたんじゃないかってな」



ヘイロ「言いがかりだな、証拠はあるのか」

?「ヘイロ…スリーポイントシュートは三赦審判とも言われているだろ?」

?「俺と神が判決に不服なんだ 多数決で審判のやり直しが決まったのさ」

ヘイロ「不当裁判だ、と言っても軍人さんは、強行するか」

?「あの時のコインの出目は覚えてるからやり直す必要は無いぜ」

?「装填する弾数もあの時と同じ3発」

男はリボルバーに3発の弾丸を装填

リボルバー式拳銃にハンカチを被せると、男は眼を閉じ弾倉を回転させる

弾倉の回転は徐々に収まっていき…やがて完全に止まった

男は拳銃の撃鉄を引き起こし、ヘイロに問いかけた



?「撃つのは一度 弾が出なければお前は無罪だ」

?「ヘイロ お前の未来はどうなってる?」

ヘイロ「‥‥」

男の問いにヘイロは____返事を返さなかった


弾倉内の状態

1. 空

2. 弾丸

3. 弾丸

4. 空

5. 弾丸

6. 空

dice1d6=5 (5)



ーF新聞社 朝刊より抜粋ー

実業家のヘイロ氏が自宅の寝室で頭から血を流して倒れている所を使用人が発見

病院に運び込まれるも死亡が確認された

警察によると部屋には争った形跡はなく、加えて屋敷は厳重なセキュリティと

警備が敷かれており、屋敷に侵入する事は不可能に近く事件性は低いとみられ

ヘイロ氏は過労による突発的な拳銃自殺であるとの見解を示した

ー事件調査ファイル・関係者の証言ー

A氏「自殺するなんて考えられない 当日私は彼と会っているがいつもと変わらない様子だった」

Bs氏「休んでいる所を見た事が無いぐらい働いてた…あれじゃ俺でも自殺するよ…」

Cr氏「自殺?ないない!薬盛られて殺されたんだよ 怖い幻覚でも見て自分で頭飛ばしたんだろ」

第一発見者の使用人の証言

「いつものように私は旦那様の寝室の隣室に控えておりました…突然銃声が聞こえ私は現場へ…」

「…その時私は見たんです 薄暗い旦那様の寝室で…銃を構えた軍服を着た男を___」


___Buriedエピソード「黒の幕引き」 終



上のエピソードでヘイロと話している謎の男はどうとでも解釈できるようにしてます

・「」が生きていてお礼参りした

・ヘイロが疲労で幻覚を見て自分で頭を撃った

・薬を盛られて幻覚を見ていて自分で頭を撃った

・謎の軍人が屋敷に忍び込んで痕跡を残さず暗殺した


それぞれが納得する解釈をしてください


ちなみにこのエピソードを作った理由は14話で俺がダイス設定を間違えて

dice1d6=を dice6d1=にしちゃってそれが自分の中で心残りだったから

あの時間違わずにダイスを振っていたらどうなっていたんだろう?ってね

それで思いついたのがこのエピソードです

結果としては血生臭い最後になったけど俺の心残りはなくなったよ…